男木と女木

 木造の建物の骨となる軸組みの主要な土台、
柱・桁・梁を組んでいく組み合わせには、
どのような仕口の組合せになろうとも、一方が男木(おぎ)であれば、
片方は女木(めぎ)となり、どちらかが男木か女木の役割を持つことによって
組み上がっていきます。
軸組みの中でも、柱は土台の上に立ち、桁や梁は柱の上にのってきますので、
柱に関しては、上・下共に男木(ホゾ)の役目となります。
桁・梁どうしの継ぎは一本で通せるような長い木はありませんので、
荷重の負荷がかからない所で男木と女木で継ぐようになり、
荷重の負荷が同じであれば、仕口の役目も、どちらでもよく
問題ありませんが、もし一方が掃き出し窓で、
柱間隔が広くなって荷重が重くかかってくる方には、
大きなサイズにしますので、この場合は大きい木の方が女木で、
小さい方が男木になります。
すなわち、女木が男木を受けることになりますので、
女木の方が見た目にもひと回り大きいのですぐにわかります。
桁・梁の異種の継ぎ手はT字か十字の継ぎ方になり、
桁と梁との組み合せの男木女木の仕口は、
梁は桁にかけて継ぎますので、この場合は必然的に桁は女木で、
梁が男木になります。
継になる所は、弱くなりますので、柱はホゾを長くし、
桁・梁の同種の継ぎ手は仕口を長くし、
桁・梁の異種どうしの継ぎは仕口を簡単にして
材の欠損を少なくして金物で補強しています。
30坪くらいの建物には、約150本ほどの軸組材を使いますので、
継ぎの数は、軸組み数の2倍以上になります。
 今では、耐震計算をするようになって、
全ての継箇所に金物で男木・女木とを接合して耐震基準を満たすようになり、
より安全・安心な建物になっています。

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