樹木の赤みと白太

 樹木を輪切りにした切り口や、板材にした時に、
中心部にあたる赤く帯びた芯材を、赤みと言います。
白太は赤みのまわりを囲んだ白っぽい部分の辺材を言います。
 この赤み・白太の木を建築用材として使う時、
使う場所によって赤みにこだわりをもって吟味をします。
 なぜ赤みにこだわるかは、赤みは白太にない長所をもっており、
その長所は、横に使う梁では荷重に強くねばりけがあります。
立てに使う柱では、足元の湿気の多い場所でも、
湿気に強いので腐りにくく、また白蟻にも食われにくいため
耐久力に優れており、カンナで仕上げれば赤みが美しいです。
白太については、あまり長所がなく、湿気に弱く、耐久力もありません。
木の優劣がはっきりしていますので、通常は、
赤みの張った木を選ぶようにしています。
 以前、築250年余りの家を解体した時に構造材は
全て杉材が使われていましたが、白蟻に食われた形跡はほとんどなく、
柱石にのっただけの腐りやすい柱の根元も、
外回りの白太の辺材だけが少し腐っていましたが、
赤みの芯材はしっかりしていました。
 赤みのある木には、共通した長所があるのですが、
赤みの張った木を揃えるとなると、太い原木が必要となりコストも
上がってきますので難しいですが、なるべく年輪の細かい赤みの張った
木を選ぶようにしています。

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